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無人島に生きる十六人

Written by: 須川 邦彦
Narrated by: 宮負 潤
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Publisher's Summary

椎名誠氏が選ぶ堂々1位の「漂流記」、野間文芸奨励賞受賞作品!
1899年(明治32年)遭難と漂流のはてに、無人島で生き抜いた16人がいた――
四つのきまりとは? 海がめの牧場とは……?

漁業調査に出かけた「龍睡丸(りゅうすいまる)」は、悪天候にみまわれ無人島に漂着した。錨がこわれ、船は座礁し、飲み水のタンクはからっぽ。そんな状態でも、希望を捨てずに創意工夫と強い心で前向きに生きる、十六人の海の男たちの冒険譚。

中川船長は、十五人の優秀な乗組員と南の海へ漁業の調査に出かけた。途中で船は座礁し、海図とコンパス、多くの道具と食料が流された。生きる道は、無人島で命をつなぎ、助けを待つのみ。飲み水と塩を得る、みはりのやぐらを作る、火種を確保する……次々に生じる課題を、創意工夫で乗り越えていく。魚と海がめを食べ、流木や船の部品で道具を作る。雨の日は集まってお茶会をし、アザラシとの交流も。いつか助けが来ると信じ、つとめて明るく島暮らしを続ける十六人。全員で日本へ帰れるか。

目次
1 中川船長の話
龍睡丸出動の目的
探検船の準備
大西風
世界の海員のお手本
故国日本へ
海がめの島、海鳥の島
パール・エンド・ハーミーズ礁
暗礁をめがけて
待ち遠しい夜明け
伝馬船も人も波に
波の上の綱渡り
龍睡丸よ、さらば

2 みんな、はだかになれ
命の水
四つのきまり
心の土台
火をつくる
砂山つくり
見はり番
見はりやぐら
魚の網
海鳥の季節
海がめの牧場
アザラシ
宝島探検
無人島教室
塩をつくる
天幕を草ぶき小屋に
龍宮城の花園

3 学用品
茶話会
鳥の郵便屋さん
草ブドウ
われらの友アザラシ
アザラシの胆
アホウドリのちえと力
川口の雷声
船だ
的矢丸にて
よろこびの朝
さらば、島よ、アザラシよ
母国の土
©2022 PanRolling
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