ボイスドラマ〜Interior Dream

Written by: Ks(ケイ)、湯浅一敏、インテリアドリーム
  • Summary

  • インテリアが家族の絆をつむぎだす・・・ハートフルな一話完結の物語を各前後編に分けてお送りします。(CV/ 男性役=日比野正裕、女性役=桑木栄美里)
    Ks(ケイ)、湯浅一敏、インテリアドリーム
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Episodes
  • ボイスドラマ「サンタの正体」後編(賢者の贈り物)
    Feb 8 2025
    登場人物・彼女(25歳)・・・インテリアコーディネーター/大学卒業後インテリアで課題を解決する仕事に憧れて現職に就く(CV:桑木栄美里)・彼(37歳)・・・公認会計士/30代になって国家試験に合格。リモート打合せが増えてきたためコーディネーターに部屋のインテリアを相談中(CV:日比野正裕)<シーン1:現在/インテリアショップ>(SE〜インテリアショップの店内)彼女: 「遅くなってごめんなさい!」彼: インテリアショップの入口。 階段横にディスプレイされた華やかな絵画を見ていた僕の元へ 息をきらして彼女が走り込んできた。 彼女は、インテリアコーディネーター。 先月リノベーションした僕のアパートのインテリアを考えてくれている。 今日はインテリアショップの店内で、プランを聞かせてくれるそうだ。彼女: 「ずいぶん待たせちゃいましたよね」彼: 「いえ、僕もいま来たところです」 と、答えたけど、それはうそだ。 20分前にインテリアショップに着いた僕は、 ずうっと階段横のところにあるキラキラした絵画を見ていたんだ。 だから、待たされた、という感覚はない。 不快な気持ちがないのだから、 いま来た、と言っても気分的に差し支えないんじゃないかな。彼女: 「こういうキラキラ系の絵が好きなんですか?」彼: 「はあ、あまり派手すぎるのは苦手なんですが、 なんか、このモンローに魅入られちゃいまして・・・」彼女: 「今回のプランに入れましょうか」彼: 「いや、それは、どちらでも・・・不自然じゃなければ」彼女: 「うふふ、検討してみますね」彼: どうも僕の性格的に、イニシアティブをとっているのは彼女のようだ。 ま、クライアントとインテリアコーディネーターという関係なのだから 問題ないのだが。 僕は30代になってから国家試験に合格した遅咲きの公認会計士。 お客さんは若い経営者が多いからだろう。 僕は毎日のように対面でなくリモートミーティングに追われている。 そんなとき、このインテリアショップで彼女と出会った。 街では、街路樹が色づき始める頃だった。<シーン2:3か月前/インテリアショップ>彼女: 「ええ、それはスペース的には難しいかもですね。 あ、でも、家具の色をオン・オフで分ける、という方法もありますから。 一度プラン出してみますね」彼: 聞くとはなしに聞こえてきてしまった電話のやりとり。 ホームオフィスのコーナーで イヤホンを耳につけた彼女が忙しそうに会話していた。彼女: 「わかりました。 では、来週。リモートで打合せしましょう」彼: 電話をきって顔をあげた彼女と思わず目が合ってしまった。 あわてて目を伏せる彼女に、僕は大胆にも声をかける。 いつもの僕なら絶対にありえない行動パターンだけど。彼: 「あの・・・インテリア関係の方ですか?」彼女: 「え・・・」彼: 驚いて顔をあげた彼女はとまどいながら答える。彼女: 「ええ。でも、このお店のスタッフではありません」彼: 「あ、はい。わかります。 実は・・・僕、最近、リモートミーティングが増えてきちゃって ホームオフィスのコーナーを見てたんですけど・・・」彼女: 「ああ、じゃあ店員さんに聞いたら・・・」彼: 「はい。でも、その前にあなたの話が聞こえちゃったので・・・」彼女: 「まあ」彼: 「あ、いえ、決して、盗み聞きしてたんじゃあないんです。 今さら、と言われそうですけど、 僕のアパートには、ホームワークの環境が全然整っていなくて。 だからせめて画面に映る背景くらいは、ちゃんとしておきたい。 でも、自分ではどうしたらいいかわからない。 途方にくれていたときに。あなたの声が耳に飛び込んできたんです。 あ、なんか、まくしたてちゃってごめんなさい!」 気がつくと、彼女は笑っていた。 気がつくといなくなっていた、という顛末を想像していた僕にとっては 予想外の嬉しいリアクションだ。彼女: 「よかったら、詳しくお話を聞かせていただけます?」彼: 「ホントですか」 こうして僕たちは、クライアントとして、インテリアコーディネーターとして このあとも顔を合わせることになった。<...
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    13 mins
  • ボイスドラマ「サンタの正体」前編
    Feb 8 2025
    クリスマスの思い出は、大人になっても心の中に残り続ける特別なものです。今回の物語は、少女時代の主人公が思い出す“あの年のクリスマス”を描いています。家族で飾るイルミネーション、待ち遠しいプレゼント、そしてサンタさんへの願い──。あの夜、サンタの正体を知ってしまった彼女が手にしたものとは?この物語は服部家具センター「インテリアドリーム」 の公式サイトをはじめ、Spotify、Amazon、Appleなどの各種Podcastプラットフォームでボイスドラマ としても楽しめます。ぜひ、音声とともにこの温かな物語に浸ってください。さあ、クリスマスの魔法が始まります──。登場人物(※設定は毎回変わります)・娘(5歳)・・・毎年家族で祝うクリスマスを2歳上の兄と共に心待ちにしている。設定は25歳になった女性が少女の頃を思い出すといった内容(CV:桑木栄美里)・父(37歳)・・・クリスマスを楽しみにしている子供たちのために毎年いろいろな趣向を凝らす。イルミネーションで飾られた家は近所でも有名だった(CV:日比野正裕)【Story〜「サンタの正体〜クリスマス雑貨/前編」】<2003年12月24日>全員: さん、にい、いち、点灯!(SE〜家族の歓声と拍手)娘: 「わぁ〜! きれい・・・」父: 「さあ、これでクリスマスの準備はパーフェクトだ!」娘: 今から21年前。リビングの小さなツリーに灯りがともった。 毎年この季節を心待ちにしていた少女が目を輝かせる。父: 「今年もサンタさん、来てくれるといいね」娘: 「うん。でも大丈夫かなあ。 ちゃんとうちのこと覚えてくれているかなあ」父: 「心配いらないよ。きっと来てくれるから」娘: 「だけどだけど、夏におうちの屋根修理しちゃったでしょ。 サンタさん、迷っちゃうかもしれない」父: 「だから、お庭と玄関にイルミネーションをともすんだよ」娘: 「じゃあ今年は早めにイルミネーションともして」父: 「わかってる。今から準備するところ」娘: 実は、我が家のイルミネーションは近所でも有名だった。 玄関周りをライトアップするだけでなく、 庭の大きなモミの木や、桜や梅、紫陽花やツツジまで 鮮やかな光に包まれる。 それだけじゃない。 まるで絵を描くように、高い外壁には雪の結晶やスノーマンたちが光り輝き、 父の手作りの仕掛けの中で、トナカイが走っていた。 絡まるツタも星座のように瞬き、父のこだわりで私の魚座が 真ん中で煌めいている。 屋根の下からはつららのような光の粒が降ってきた。 毎年クリスマスシーズンになると、華かやな光に誘われて 見知らぬカップルたちが我が家のイルミネーションの下(もと)に集まってくる。 父も母も、庭に入ってくる男女をとがめることなく、微笑ましく眺めていた。 思えば、いい時代だったんだなあ。父: 「お手伝い、してくれるかい」娘: 「うん!」父: 「えらいぞ。きっとサンタさんも褒めてくれるよ」娘: 喜んで掃き出し窓から庭へ出ようとする私に父が声をかける。父: 「ちょっと待って」娘: 「なぁに?」父: 「お庭のイルミネーションの前にリビングの飾りつけも仕上げないと」娘: 「リビング?」父: 「ああ。さてと・・・ これはなぁんだ?」娘: 「あ!スノーマン!」父: 「そう、スノーマンの形をした灯りだよ これをまず、ツリーの横のキャビネットに飾ってくれる?」娘: 「はぁい」父: 「飾ったら灯りをともして」(SE〜スイッチを入れる音)娘: 「わあ」父: 「優しい灯りできれいだろう」娘: 私の背より少しだけ低い木製のキャビネットの上で、スノーマンの灯りは 部屋を優しく照らした。父: 「次はこれ」娘: 「キャンドルだ」父: 「クリスマスだからね。真っ赤なキャンドルでお祝いしよう」娘: 「やった!」父: 「キャンドルはあと4本あるからね」娘: 「パパ、ママ、お姉ちゃん、お兄ちゃんと私の4人だから?」父: 「そうだね。いいかい、クリスマスまであと4週間あるだろう」娘: 「うん」父: 「これから毎週日曜に1本ずつキャンドルをともすんだよ」娘: 「うん」父: 「1本1本灯すたびに、ワクワクが大きくなっていく」娘: 「うん」父: 「...
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    13 mins
  • ボイスドラマ「大学祭のピルエット」後編
    Feb 7 2025
    前編では、息子の視点から「母の過去」が描かれましたが、今度は 若き日の父と母 の青春の物語です。夢を追いかけ、大学祭のステージに立つ彼女。その姿を見守る彼——そして二人の未来へとつながる「家具選び」のエピソード。 あの日、何を思い、何を選び、そしてどんな未来へ進もうとしたのか。「新生活応援」というテーマのもと、それぞれの人生の選択をじっくりと見つめていただけたら嬉しいです。 登場人物(※設定は毎回変わります) ・母/妻(21歳/28歳)・・・大学生時代は演劇部とダンス部をかけもち/現在はミュージカル劇団に所属して舞台に立っている(CV:桑木栄美里) ・父/夫(22歳/29歳)・・・妻とは高校〜大学の同級生で演劇の世界に憧れるも挫折して会社員に/現在は証券会社の営業(CV:日比野正裕) (※脚注) ・ピルエット・・・バレエ用語。 体を片脚で支え,それを軸に,そのままの位置でこまのように体を回転させること ・マチソワ・・・フランス語。昼公演が「マチネ」(matinee)、夜公演が 「ソワレ」(soiree)。1日2回公演ある日にどちらも観劇することを「マチソワ」という <妻21歳/夫22歳> (SE〜大学祭の雑踏+キャンパスの中におこる歓声と口笛) 彼: オープンカフェの前で、赤いドレスの彼女がピルエット(※)を舞う。 手作りの看板。手書きのメニュー。 大学祭の模擬店は、彼女のおかげで大賑わいだ。 彼女: 「いらっしゃいませ! ご注文は・・・? え?ここに書いてあること? もちろん、本当ですよ」 彼: メニューの横に赤い文字で書かれていたのは、 『スペシャルパフェ』ご注文の方へ。 もれなく、キュートなダンサーがバレエを踊ります』 さっきから、彼女のダンスがひっきりなしにオーダーされる。 彼女: 「ありがとうございました!」 彼: 「大丈夫?疲れてない?もう10回以上続けて回ってるじゃん」 彼女: 「ぜ〜んぜん大丈夫!あ〜楽しい〜!」 彼: 大丈夫なわけないと思うんだけどなあ。 (※)マチソワでミュージカルの舞台をこなしながら、 幕間で模擬店に立っているんだから。 僕なんて、午後1回の朗読劇だけで、ヘトヘトになっているっていうのに。 カメラを向けるお客さんの前でハイテンションのまま、 今度はパンシェ(※)を決める。思わず見惚(みと)れてしまう。 (SE〜カメラのシャッター音) 彼女: 「ねえ、模擬店ハケたら、家具屋さん行くこと覚えてる?」 彼: 「ああ、もちろんさ」 彼女: 「そっちも楽しみだなあ」 彼: 大学を卒業したら1人暮らしをする彼女のために、 今日夕方から家具屋さんに付き合うことになっている。 実は、昨日時間があいたから、1人で見に行ってきたんだ。 新生活応援フェア? とかいう、ちょうどぴったりなキャンペーンやってて、 イケてる家具がいっぱい並んでた。 彼女に絶対似合いそうな白いベッドにソファ、食卓、スタンドミラー・・・ いつかそこに僕も・・・ いやいやいや、そうじゃなくて。 同じ志を持つ2人が、一緒に頑張っていければいいな・・・ っておんなじことか。 そんなこんなで、いろんなことを考えながら、店内を何周もしちゃったよ。 彼女: 「ねえ、ごめんなさい。 ピルエットの注文いっぱい入っちゃった。 模擬店少し時間延長するって」 彼: 「いいよいいよ、家具屋さんだって早仕舞いはしないから」 彼女: 「ありがとう」 彼: 結局、家具屋さんに着いたのは、もうほとんど閉店間際だった。 それでも、笑顔で迎えてくれるお店の人に感謝して、 僕たちは家具の森を散策していった。 <妻28歳/夫29歳> (SE〜街角の雑踏) 彼女: 「私、次の公演で舞台を降りるわ」 彼: 「え?」 観劇の帰り道。彼女が笑顔で僕に言った。 lおかげで今日話そうと思っていたことがすっかりどこかへいってしまった。 彼女: 「大学卒業して、もう7年か・・・。 結構がんばってきたなあ」 彼: 「どういうことだよ?」 彼女: 「このままミュージカルを続けていっても プロとして大成できるとは思えないもの」 彼: 「そんなことないよ。君ならなれるさ。 あきらめるのは僕...
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    9 mins

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